干潟の冬


tori 冬には、いろいろな冬鳥たちがここを訪れるようになります。suzugamo
 金木橋の上流側約2kmの範囲に毎年数千羽のカモたちが越冬します。もっとも多いのはスズガモです。白と黒のコントラストのはっきりしたカモですから、遠くからでもよくわかります。数は少なくなってしまいますが、他の種類のカモもやってきます。キンクロハジロはスズガモとよく似ていますが、後頭部に飾り羽がonagagamo伸びています。長めの首に白い縦のラインが走り、名前の通り尾羽が長くなっているのはオナガガモです。ナポレオンハットをかぶったようなヨシガモは、後ろの方に長く伸びた羽をたらしており、望遠鏡でのぞくと、羽の模様が本当に美しい鳥です。ヒドリガモは、黄色い額がよく目立ち、すぐにわかります。「ピュー!」というかわいい声でよく鳴きます。マガモの緑色をした頭は、光線のあたり具合で紫色に見えたり、青く光って見えることもあります。ユーモラスな顔のハシビロガモが現れることもあります。体に似合わず、大きくて先の広がった黒いくちばしを持っています。赤茶色の首、黒い胸、灰色の背中のカモはホシハジロです。目も赤みの強い茶色をしています。一番小さい カモは、コガモでしょう。目から後頭部にかけて、緑色のアイシャドウがあります。最後にカルガモを忘れてはいけません。唯一、一年中見られるカモです。
 アシ原の方へ行ってみると、冬の小鳥たちがやってきています。枯れたアシの茎の中には、さまざまな昆虫たちが冬眠しています。それをねらって、オオジュリンやホオジロ、カシラダカなどがやってきます。最近ではツリスガラの姿もよく見られるようになりました。アイマスクをかけたような顔の模様は愛嬌(あいきょう)があります。道を歩いていると、ツグミが胸を反らせて、地面をはねるように歩いているのにも出くわします。
 干潟へ出ると、ハマシギの大群に出会います。何かに驚いて飛び立つと、白い翼の模様を踊らせて、素晴らしい空中郡舞を見せてくれます。ユリカモメもやってきます。小型のカモメですが、この時期の代表的なカモメです。
 ワシタカの仲間もこの時期に種類が増えます。一年中見られるトビをはじめ、魚専門にねらっている頭の白いミサゴ、トビに少し似ているチュウヒは、飛んでいるときの翼の開いている角度で見分けられます。ハヤブサが現れると、カモたちがあわてて逃げていきます。

yosigamo hoojiro yurikamome misago


hana 干潟の秋はある時は早く、またある時は遅くなります。台風などが満潮と重なって、潮風が陸地に影響したときは、アシは早く枯れ、秋は早まります。そうでない年には、紅葉が12月になることが普通です。hamamatuna
 ハママツナは、干潟で紅葉の美しい数少ない植物の一つです(とはいっても黄葉ですが)。中州に多く見られ、満潮になると潮の下になる土地に生育している塩湿地植物の代表です。
 まったく冬枯れになった干潟の草原も、歩いてみると葉がタンポポのように広がって、冬を越している草がいくつか見つかります。マツヨイグサの仲間や、セイタカアワダチソウなどがそうです。2月下旬になると、道ばたにイネ科の植物が伸び出します。